仮想通貨サービス BitCapitalZ の日記

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RippleTrade 新規アカウント登録停止について解説と考察

2015年10月30日から以下のアナウンスがありました。

ripple.com

今後Ripple社としてはエンタープライズ向けに注力するため今後 RippleTrade の新規アカウント登録を停止するようです。

たしかにRippleはインフラを提供するだけでエンドユーザーへのサービス提供はゲートウェイがやるのが自然なのでこの流れは非常に妥当だと思います。

技術的な話

この件についてより詳しく理解するためにまずは RippleTrade の技術的な仕組みを"ザックリ"説明します。


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上図の ripple-client が https://rippletrade.com/ で動いているソフトウェアです。
これはオープンソースなので誰でも自由に https://rippletrade.com/ と同じものをどこかのサーバー上に建てて世の中に公開することができます。もちろんそうした場合、その新しいサーバー上では新規アカウント登録可能です。

https://rippletrade.com/ の方では ripple-client の設定を変えるなりして新規アカウント登録できないようにしているのでしょう。

ここで ripple-blobvault についても触れておきたいと思います。
Ripple で wallet を持つということが本質的にどういうことかというと秘密鍵を持つということです。
RippleTradeのアカウントを持つというのは本質ではありません。ただ RippleTradeでアカウントを作ると必然的に秘密鍵も作られるためほぼ同義になります。
なので Ripple の wallet を持つには別に RippleTrade で新規アカウント登録できなくても持てます。
一番簡単な wallet の作成方法は

https://ripple.com/build/rest-tool/

ここから wallet の作成つまり秘密鍵の生成ができます。

上の図にあるように秘密鍵を用いてrippledにユーザーの送金や両替の処理を要求できるというわけです。
このwallet(秘密鍵)ですが RippleTrade で作成すると ripple-blobvault に格納されます。この ripple-blobvault に格納された秘密鍵はRippleTrade(ripple-client)で作ったアカウントのIDとパスワードを ripple-blobvault に渡すと取得することができます。
ripple-vault は https://blobvault.ripple.com で動いていて誰でもここへアクセスすることができます。
自前で ripple-client を用いて RippleTrade 相当のサーバーを建てても https://blobvault.ripple.com を使うことができます。

この blob-vault もオープンソースなので自由に自前のサーバーに建てることが可能です。

以上で技術的な説明は終わります。以下ではこれによりできなくなることと、これまでと変わらずに出きることと記述します。

出来なくなること

RippleTradeで新規アカウント登録

変わらずに出きること

既存アカウントでRippleTradeでの送金・両替・取引
Poloniex(ユーザーのRippleの秘密鍵預からないタイプの取引所)での取引
Mr.Ripple(ユーザーのRippleの秘密鍵預かるタイプの取引所)での取引
ripple-client-desktop での送金・両替・取引

新規さんは RippleTradeでXRP買ったり送金できなくなりますが、Mr.Rippleを使ったり代替手段は一応あります

Rippleの意図の考察

エンタープライズ向けに新規アカウント登録を停止する意図は以下だと思われます。

  • エンドユーザー向けのサポート対応のコストをかけたくない
  • kyc/aml にコストかけたくない
  • GWなり取引所なりにエンドユーザーを向かわせることでそれらの収益機会を増やしRippleのエコシステムを盛り上げたい

感想

RippleTradeの新規アカウント登録は妥当な流れだと思います。ただ今はRippleは投資対象として注目されている側面がとても大きいのでちょっと時期尚早なのではないかと思っています。新規でXRPへ投資しようと考えたときにMr.Rippleは使いたくないがXRP欲しい場合色々と面倒です。
なのでせめて Earthport なり銀行なりが Ripple を利用したサービスをスタートするまでは続けてほしかったなあと思いました。
まあRippleとしてはそういう個人は知ったこっちゃないというスタンスなのでしょう。

ただ、こういう流れにしたということは Ripple社は今後 Earthport なり銀行なりが間違いなく Ripple を使ったサービスを展開するという確信があるのだろうなとちょっと安心しましたw